top of page

なんでトリミングって必要なの?
トリマーが定期的なトリミングをおすすめする理由

このページに興味を持って頂き、ここまで読んで下さりありがとうございます!

トリマー目線で長々と綴ってしまいましたが、定期的なトリミングの大事さが伝わっていたら嬉しいです!

人間の美容室は基本的には髪のケアがメインですが、ワンちゃんのトリミングの場合はシャンプーカットだけでなく、爪切りやお耳のお掃除・肛門腺・全身のチェックがトリミングに含まれています。

わんちゃんにとってトリミングが楽しい時間になり、また、ワンちゃんとの素敵な生活のお手伝いが出来たら良いなと思います♡​

よく「どのくらいのペースでトリミングに来たらいいの?」とご質問を頂きます。適切な頻度はワンちゃんの体質や年齢によっても変わりますが、基本のペースは『1ヶ月に1回のトリミング』をおすすめしています。トリミングは「キレイに可愛くする」以外にも「定期的な健康管理と病気の早期発見」という目的もあります。

施術中は隈なく身体を触るので、おうちでは見つけていない異常を早く発見し、獣医さんへの診察を促すという役目もあります。

他にも定期的なトリミングをおすすめするたくさんの理由がありますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです♪

爪切り

わんちゃんの爪も人間と同じでどんどん伸びます。伸びすぎると歩行しづらい・気になる・巻き爪になり皮膚に刺さる・何かに引っ掛かり爪が折れて大量出血する なんてことにも…

そして爪が長い状態が続くと中の血管と神経も長く成長してしまい、爪自体短くするのが困難になります。(神経・血管を切ると深爪になりもちろん痛いのでおすすめできません)

お散歩で地面に擦れて自然と削れて短くなっている子もいますが、歩き方の癖によってはあまり削れない子もいます

狼爪(わんちゃんの親指の爪)は、地面で削れない部分に生えているので他の爪が削れている場合でも爪切りが必要になります。

【おうちでの爪切りは?】

おうちで爪切りしている方もいますが、保定の仕方によっては嫌がってしまったり、誤って血管を切ってしまうこともあります。ワンちゃんの爪の血管はホースのようになっているので、出血すると血が止まりにくいです。黒い爪は血管が見えにくいのでどこまで切っていいのか分かりづらく、血管を切ってしまうことも。痛いことを経験したワンちゃんは爪切りするのが嫌いになってしまいます。

肛門腺

【肛門腺とは?】

肛門の左右(時計だと4時と8時)に肛門嚢という袋があります。中には肛門腺という分泌腺から出る強いニオイの液体が入っています。わんちゃんたちはこのニオイで固体の識別や縄張りの把握、おしりのニオイを確認することであいさつしたりしています。

大型犬は排便時に自力で出すことができますが、小型犬は自力で出せないワンちゃんが多いです。液が溜まり過ぎると肛門嚢破裂を起こす場合もあります。

ワンちゃんがお尻をスリスリ擦るときは肛門腺が溜まっているかもしれません。

肛門腺の状態によってはお医者さんで絞ってもらうことをお勧めすることもあります。

★肛門腺絞りはコツがいるので、コツをつかむまではトリマーでも絞るのが難しいです。そしてニオイがかなり強烈で臭いので、シャンプーの時に絞りお尻をしっかりキレイにするのをおすすめします。毛に付くとなかなかニオイが取れません!

定期的なトリミングでお耳の中をチェックすることでキレイな状態を保ち、汚れが出てきた時や赤みが出てきた時など異常の早期発見につながります。

最近ワンちゃんの体臭が気になる…といった相談を受けた時にニオイの原因はお耳の中の炎症だったということもあります。

【お耳の炎症が強い時は】

トリミングの耳掃除だけでは良くなりません。お医者さんの治療が必要になります。その時にお掃除してしまうと刺激になってしまいわんちゃんが余計に気にしてしまう事がありますので、トリミングでのお掃除はせずにそのまま病院へ行くことをお勧めします。

皮膚

シャンプーをしないでいると皮脂が増えて雑菌が繁殖し、赤み・湿疹・かゆみ・フケ・ベタベタするなどの皮膚トラブルやニオイの原因になります。かゆいのを我慢するのは人間でも辛いですよね。そして体臭がしていると、人になでなでしてもらえない…などワンちゃんも悲しい思いをします。

【おうちでのシャンプーはOK?】

しっかり抜け毛を取れず、半乾きになってしまうと余計に雑菌が繁殖しやすくなり皮膚トラブルの元となります。おうちでの頻繁なシャンプーも必要な皮脂を落とし過ぎてしまい皮膚トラブルの元となっている場合がありますので注意が必要です。

特にトイプードル・シュナウザーなどのカット犬種はキレイにブローができない場合はがっちり毛玉を作ってしまう原因となることもあります!!

【トリマーに任せるメリット!】

指先や顔・耳など洗いにくいところまでしっかりシャンプーブローをし、抜け毛や毛玉の適切な処理をします。体を洗い・被毛を濡らすことで普段は毛に覆われていて見えない地肌が良く見えるようになります。乾かすときにもドライヤーで毛をかき分けるので地肌を細かくチェックします。

普段おうちであまり触らないところもたくさん触るので、地肌の異常やしこりの発見につながることもあります。

被毛・毛玉・もつれ

【足の裏の毛・肛門回りの毛】

足の裏の毛が長くなるとフローリングなどで滑る原因になりワンちゃんも歩きづらくなります。また、滑った時に足腰を痛めることもあります。肛門回りの毛が長くなるとうんちが付きやすくなり不衛生になります。汚れが付くので炎症・ニオイの元となります。

【毛玉・もつれとは??】

まず毛玉・もつれがない状態はどういう状態かを説明します。

コーム(くし)で毛をとかしたときに地肌から毛先までコームがひっかからずにするりと出てくる状態が「毛玉・もつれのない状態」です。途中でコームが引っかかって止まる場合は「毛玉・もつれがある」状態です!

おうちでブラッシングしているよという方は、ブラッシングのあとにコーミングして毛玉をチェックしてみてください!

トリミングでキレイにカットする場合は「毛玉・もつれのない状態」にする必要があります。

【毛玉・もつれがあると…】

軽度の毛玉でしたらブラッシングで取れますが、

重度の毛玉を解いてカットをするとなるとトリマー(プロ)でも長時間かかります。時間が掛かればワンちゃんは精神的にも肉体的にも疲れます。どんなに気を付けてブラッシングしても毛がつれて痛がりますし、皮膚が赤くなってしまうこともあります。ワンちゃんがトリミングが嫌いになってしまう大きな理由の一つです。

【重度の毛玉状態になってしまったときには】

時間や負担をかけてブラッシングするのではなく、一度短いミリ数(1mm・2mm・3mmなど)のバリカンでスッキリリセットすることをオススメします。短くて可哀そう…と思う方もいるかもしれませんが、長時間負担をかけてブラッシングするほうがワンちゃんもトリマーもつらいです。

短いバリカンを使った毛玉処理にしたとしても、重度の毛玉の処理はリスクが伴います。バリカンも刃物です。地肌ギリギリを皮膚を切らないように集中して毛玉を取っていきます。動くワンちゃんだとなおさら危険と隣り合わせな高度な作業です。

一度スッキリリセットした後は定期的なトリミングをしてまた重度の毛玉にならないようにしましょう。定期的なトリミングを行うことで可愛いカットもできるようになります♡

【毛玉になりやすいカット犬種】

トイプードルやシュナウザーなどのカット犬種は毛玉ができやすい種類です。

2~3カ月も経っていると毛玉ができてしまいます。

ワンちゃんの毛質によっては1ヵ月に1回でも毛玉が出来てしまう…という子もいます。

カットのスタイル(毛をのこす長さ)によっても毛玉の出来具合が変わりますので、日々の状態に合わせたトリミングペースとカットスタイルにしましょう!

​トリミングに慣れるために

​定期的にトリミングに来ているワンちゃんに比べ、子犬のときにトリミングに行かず成犬になってからトリミングデビューしたわんちゃんや、年末と夏のみなど年に数回だけトリミングするわんちゃんのほうがトリミングが苦手な子が多いです。

知らない場所で知らない人にシャンプーやドライヤーでなにをされるのかわからず、暴れてしまったり噛みついたり、トリミング台から飛び降りようとしたり…緊張でずっとハァハァが止まらず、口からよだれが溢れ目は充血…帰ってから体調が悪くなってしまう…なんてこともあります。

ハサミやコームなどの道具が苦手でカットを嫌がってしまい、刃物で怪我をさせる恐れがあるときにはカットを断念することもあります。

ずーっとおうちでトリミングしてたけど、家で嫌がるようになってできなくなったからトリミングに出したい!となってもトリミングに慣れていないとトリミングサロンでも暴れてしまって出来ない…なんて話もあります。

そして、若い時からトリミングが嫌いで暴れてしまうわんちゃんの場合は高齢になったときにトリミングで体に掛かる負担も大きくなります。

​なので、子犬のときからの定期的なトリミングでトリミングとトリミングサロンに慣れておく事がとっても大事です♪ 子犬のトリミングの大事さについてはこちら!

bottom of page